AI業務効率化

リコー、360度カメラとAIで設備保全向け3Dモデルを半日生成

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360度映像から設備保全用の3Dモデルを生成

リコーとリコージャパンは、360度カメラで撮影した映像から高精細な3Dモデルを生成する技術を、東京電力パワーグリッドの設備保全業務へ導入し、運用を開始した。

この技術は、リコー独自の360度カメラ位置推定技術と、空間構造を推定・補完するAIを組み合わせる。映像に写らない壁面や床面、天井などについて、AIが壁のつながりや空間全体の構造を判断し、3Dモデル生成時の欠損を補う。

使用するツールと役割

360度カメラ

対象となる建屋や設備を撮影し、3Dモデルの基礎となる映像データを取得する。専用の高度な撮影機材を使わず、現場を移動しながら空間情報を収集できる。

RICOH Digital Twin Workplace

リコーの3Dデジタルツインプラットフォーム。利用者は360度カメラで撮影したデータをアップロードし、AIによる空間構造の補完を経て、高精細な3Dモデルを生成する。

基本的な使い方

  1. 建屋内を360度カメラで撮影する。
  2. 撮影データをRICOH Digital Twin Workplaceへアップロードする。
  3. カメラ位置推定とAIによる空間構造の推定・補完を実行する。
  4. 生成された3Dモデルに設備名や管理番号などの情報を付与する。
  5. 設備の状態確認や関係者間の情報共有に利用する。

生成時間を短縮

リコーによると、360度カメラ映像だけで3Dモデルを作る従来技術と比べ、欠損が少なく高精細なモデルを生成できる。設備全体の3Dモデルは半日程度で作成可能とされる。

専用の3Dスキャナーを使う方法では撮影からモデル完成まで数日を要していたが、新技術により所要時間を短縮できる。設備変更などによる現場の変化も、3Dデジタルツインへ頻繁に反映できるとしている。

東京電力パワーグリッドでの活用

東京電力パワーグリッドは2026年6月から、主に変電所用途の建屋で3Dデジタルツインの実証を進めてきた。新技術の導入により、欠損の少ない建屋全体の3Dモデルを短時間で生成できる環境を整えた。

同社は、生成したモデルに設備名や管理番号などを付加し、3D空間と設備情報を一元管理する。これにより、現地に分散していた設備状況の遠隔確認、保全担当者間の情報共有、工事前後の状態記録に活用する。

提供体制

今回の取り組みでは、リコーが3Dモデル生成技術を提供し、リコージャパンがRICOH Digital Twin Workplaceの提供と導入・運用支援を担当する。

出典

MONOist「360度カメラの映像から欠損の少ない3Dモデルを生成、東電PGの設備保全業務に導入」